今日のことわざは、「郷に入っては郷に従え」です。
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一緒に暮らすようになって、母美代さんの生活は一変した。
  1. お風呂の回数が増えた。
  2. 食事時間が短くなった。
  3. 下着や靴下の洗濯が毎日になった。
お風呂・・・以前は週1~2回だった。ディに行く前の晩に入るくらい。
       億劫になるとディで入浴できるから入らなくてもいい。

食 事・・・テレビを観ながらダラダラと1~2時間ぐらい。
      
洗 濯・・・それこそディに行く日に取り替える。
       靴下に至っては汗かかない土汚れない=1週間は履ける。

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認知症発症以前も、お風呂に関しては、農作業で土埃まみれ・真夏の大汗をかく、以外は自ら入ることはなく、促されてようやく入る。の生活。
父が亡くなってからは、拍車がかかったようにも見える。
今は、毎日入浴。上着やズボン以外は毎日洗濯。

年末に帰省した際、娘の言葉で証明された。
「婆ちゃんからいい匂いがする。アンモニア臭がしない!すご~い」

「あだりめだべ、毎日風呂さへって毎日着替えでんだぞ」

「いや~、変われば変わるものなんだね~」


84年の人生の中で毎日入浴・洗濯は無かった。
それは、貧乏人の子沢山の長女として、生きることに精一杯だった時代を過ごしてきたから。そして、その習慣を中々変えることが出来ないままに生きてきたから。
でも、時代は変わってきている。今の時代や生活に沿った生き方をしてもらいたい。

「この年になると何もしたぐねんだよ!」
こう言いながらも、お風呂上りは
「ああ、さっぱりしたー。ふろはいいなぁ」

お迎えがくるのはもうしばらく先のようだから、何か一つでも生き甲斐になること見つけてほしい。
それが病気の進行を遅らせることにもつながるはず・・・なのですが、面倒くさがりの美代さんは、
「その日を無事に過ごせればそれでよい」

性格的なこともあるようで、今までにも色々なアドバイスをしてきましたが、一度たりとも実行に移したことがなく、何を言っても右から左。

「ふんふん、わがった。やってみるじゃ」

・・・その気の無い、くちぐせ・・・

~今日のことわざ~

『郷に入っては郷に従え』

人はその土地に入ったら、その土地の風俗習慣に従うのが処世の法である。

(日東書院発刊 ことわざ辞典より~


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