2024.7.27(土)

叔母・ミッコさんから、母美代さんの面会を希望されていた。
施設内でコロナが発生したり、妹夫婦の急な面会要請だったりで伸びていたけれど、今日、やっと連れて行くことができた。


ミッコさんにとっては今回が2度目の面会だけれど、前回は風除室でだったので、館内に入ったのは初めて。
前回のガラス戸越しでの面会では声を聞き取ることも難しく、表情だけを確認していた感だった。

奥から車椅子で現れた美代さんを見て、「オレだ、ミッコだ。わがるが?」
美代さんは「わがる…」と、ささやくような返事。

わかると言ってもらえたミッコさんは喜んだけれど、いつものように、わたしのこともミッコと言うので「じゃじゃじゃ」(゚∇゚ ;)エッ!?(じぇじぇじぇ、みたいなもの)

畑の話をするミッコさん。
美代さんは黙って聞いていたけれど、半分上の空。

「美代さんも畑仕事していたね」

「…そだ、してだ」

記憶は蘇ったみたいだけれど、発する言葉は少なかった。


美代さんは首を動かすことも一苦労で、顔は一定方向のまま。
話をするミッコさんの方を見てほしかったので、頭の向きを変えようとしたけれど、何故だか全く動かない。たぶん、何かの意思が働いていたのだろうね。

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         91歳と89歳の姉妹 似てる?


ミッコさんから、2週間前に亡くなったミサさんの話が出た。
美代さんは驚いていた。
ミサさんが亡くなったことは前回の面会でも話しているけれど、普通に忘れているよね。

何かを話したいような素振りはあったけれど、思ったことが口に出るまでには時間が掛かる。そうこうしているうちに、話そうとした内容も忘れてしまう。そして、最後に出た言葉は「苦しい」

普段、施設内ではノーマスクなので息苦しかったのだろうね。でも、それを聞いたミッコさんは「喉もやられでるのが?」と心配顔に。

面会時間は10分ほどと短かったけれど、ミッコさんさんは満足してくれたようだった。でも、帰りの車中でボソッと言われた。

「オレももう少ししたら、美代みだいになるんだがな…」

いやいや、ミッコさんはならないよ。
美代さんの物忘れは病気で、年齢的な物忘れではないからね。
杖歩行ではあるけれど、パッドも紙パンツも無しで、正座もできているでしょ。そして、畑仕事もしているじゃない。

「大丈夫。叔母ちゃんはならないから。そんなこと考えないで長生きして頂戴」


美代さんが元気だった頃は、美代さんをウザイと思っていた。
認知症になってからは、面倒くさいと思っていた。

今、会話も成り立たなくなってから想うこと。それは、もっと沢山色々な話をしておけば良かった…と。


帰り際に、機能訓練士さんから食事形態を変えたその後の報告があった。
ミキサー食からソフト食に変更して10日ほどになるけれど、食べる量はさほど変わっていない。でも、噛むという行為は見受けられるので、これからもソフト食を続けていくということに。


命は永遠ではない。
今生は一度だけ。


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