2024.7.16(火)

母美代さんの面会に行って来た。

今日の花は、ピンクとオレンジの薔薇。


前回の面会は妹夫婦も一緒だった。
通された部屋は応接室?だったけれど、今日はいつも通りの会議室。
この違いは…なに?(笑)。


美代さんはわたしのことを憶えていた。名前もしっかりと言ってくれた。
今日は二つのことを話す予定で居た。
一つは、ミサさんが亡くなったこと。
もう一つは、二人目のひ孫が生まれたこと。

どちらから話そうか迷ったけれど、悲しいことは引きずらない方が善いと思い、先にミサさんのことを話した。
ミサさんのことはわかると言ってくれたので、ストレートに伝えた。

「あのね、ミサさん亡くなったの」

一瞬、目が点になり、身体がブルブルと震え出した美代さん。

「なしてよ?」

「病気…癌だって」

眼に涙が浮かび、悲し気な表情に…。
深呼吸させ落ち着かせたけれど、「しまった…言わない方がよかったかな」と後悔。

「癌、知ってる?病気だったのだから仕方ないよね。でもね、死に顔はとても穏やかで綺麗だったよ」

「・・・そが」


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このままの空気感ではマズイ。話題をひ孫のナオくんへと移した。
写真を見せ、「これがマナくんで、抱っこされているのがこの間生まれたナオくんだよ」と。

自分にひ孫がいることなど憶えていない美代さんだけれど、動画を見せると目を細め真剣な表情で見ていた。
かわいいな~と言いながらも、又泣き始めた。

「どしたどした?」

「オレ、傍にいれね・・・」


ユカ・サキの子守りをしていた頃のことを思い出したのだろうか、自分が傍にいてあげられないことを嘆いている…そんな風に見えた。

「わたしもね、毎日会えている訳ではないからね。今はまだ外出ができないから、もう少し大きくなったら連れてくるからね。それまで元気で待ってて」

食事の支度で毎日通っているけれど、そんなことは知らない美代さんなのだから、この説明で良いのだと自分に言い訳(苦笑)。
返事はなかったけれど、その目には期待感のような明るさが見えた。


美代さんの心には「死」に対する感情は残っている。それと同時に新しい命に対する感情も。


10分ほどの面会だったけれど、疲れたというので終わりに。
また来るからねと言うと、もう帰るのか?と言われた(苦笑)。

今日の美代さんは感情の起伏が激しかった。
悲しみと喜びを、同時に味わった。

この感情がいつまで残っているのかはわからないけれど、いつかフッと思い出すかもしれない。そのときに対応してもらうためにも、施設職員さんへは面会での内容を告げた。

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認知症は忘れる病気。
でも、感情はいつまでも残っているという。

美代さんの心に、ひ孫への感情が残っていることを願う。


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