2023.6.3(土)

「母は、罰を受けているのかしらね。美代さんに優しくしなかった、罰なのかもしれないね」

「何それ?・・・でも、ばあちゃんが歩けなくなっていたとき何が何でも歩かせようとしていたけど、そのときのばあちゃんの痛みや苦しさをわかってあげていたのかな」

「・・・そうだよね」

「おかぁが言うように、自分の痛みは人にはわからないから、ばあちゃんの痛みをもっとわかってあげられたら良かったのにね」


腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛に悩まされているわたし。
飲み薬と座薬を処方されてはいるが、薬の効果が切れると激痛に襲われる。

もしもこの激痛が、美代さんに優しくできなかったための報いであるならば、これは甘んじて受け入れなければならない。

DSC_1206


美代さんを好きではなかったわたしだが、美代さんの介護する者は、わたししかいなかった。

美代さんは、わたしを怨んでいるのだろうか。
わたしからの介護を、嫌々受けていたのだろうか。

要介護5となってしまったが、もしも記憶を遡ることができるのならば訊いてみたい。わたしが美代さんの介護をしていたことを、なんと思っていたのかと。


わたしは、この激痛を美代さんのせいにしている訳ではない。
ただ、日ごとに痛みが増している中で、わたしの思考は悔いという文字へと行きつく。

昨日の美代さんは穏やかだった。

「おかぁちゃん、今更だけど優しくしてあげられなかったこと謝るよ、ごめんね」


いつもお読みくださりありがとうございます。
ランキングに参加しています。
ポチっと応援していただけますと、励みにもなり嬉しいです。



人気ブログランキング

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ
にほんブログ村