2022.5.26(木)

母美代さんは、昨年の4月から特別養護老人ホームに入所しています。

美代さんの介護から離れたことで内職を始めたのですが、忙しさの中で、ふと気が付くと誰とも話していない・・・そんな日が続いた1年でした。

優しい介護ができなかったことの後悔と、この先を一人古河で生きることへの不安で、美代さんを退所させ、岩手に戻ることにしています。

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面会に行って来ました。
車椅子に乗せられた美代さんは、わたしが面会に来ることは教えられていたようですが、顔が見えているはずなのにぽか~んとした様子。
いつものように、わたしのことが分かるかと訊いてみました。

「・・・ミサだ」

・・・おぅ、今日はミッコさんではなくてミサさんときたかぁ・・・

ミサさんは美代さんの従妹で、仲の良い友達のような関係。頭が良く芸達者で、美代さんから常に一目置かれていました。

「ミサさんではないよ~、娘のまやだよ~」

「まや・・・? おめはまやだ」(お前)

何ともちぐはぐな会話ですが、今に始まったことではなくかなり以前からこんな調子。
わたしだと解っているのかと言えばそうではなく、次に出た名前は美代さんの妹のミッコさん。

わたしの娘の、ユカ・サキの名前を出し、美代さんの孫だよと言っても目は虚ろでピンときていない。話の途中でも顔を天井に向け、わたしを見てくれない。
そうかと思うと、隣にいる職員さんを見て、

「この人は誰だ・・・?」

受話器を持つ手が耳から離れるので、手を添えてくれているケアマネさんを不思議そうに観ていました。
会話が続かなかったので、いつもより短めにしたのですが、これまでとは少し違う印象を受けました。

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         古河リンクスの風景

この後、ケアマネさんと話をすることができたのですが、ここ2~3日元気がない様子が続いていたそうです。それでも、今日は便の出が良かったらしく少しだけ調子が良さそうだと。
岩手に戻ることはケアマネさんが話してくれていたようで、

「そが、それだば元気にならねばな」

言葉は元気でも、体調はイマイチなようですとおっしゃっていた。
そして、ここが岩手だとも言っていましたよ、と。

食事はお粥とごく刻み食。
魚・肉・菜類、全てが刻みで、緩めのあんかけ。
1年前は、固形でも軟らかめであれば食べられていた。
美代さん用に買っていたフードプロセッサーが、フル活動しそう。

普段から、日中はリハパンと尿とりパッド。
トイレは、今でもその場で立つことはできているそうなので、わたしの介助でなんとかなりそう。


岩手に戻るという言い方はしませんでした。
今度、ユカ・サキに会いに行こうね・・・と。
「うん」と返事をしてくれましたが、たぶん解っていない。
来月も又、同じ話をすることになるでしょう。

※ 美代さんが退所することを、ユニットの職員さん方が残念と言っているそうです。どこにいても可愛がられているようです(苦笑)


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