2022.2.25(金)

仕事をしながら、母美代さんのことを考えていました。

13年前の79歳の誕生日に、入浴中に亡くなった父。
その日も普通に元気に一日を過ごしていたのに、突然死のように逝ってしまいました。


ある日、娘たち(ユカ・サキ)の帰りが遅いと、わたし宛てに電話をしてきた。
何処で何をしているのか、帰りが遅い。お前、何か聞いていないか?
こんな内容を言ってきた。

娘たちは、当に成人している。
少しくらい帰りが遅いからと言って、何を心配していたのか。
ましてや、岩手にいる娘たちが、いちいちわたしに行先を言ってくるはずもない。
わたしは、邪険にも美代さんの言うことをはねのけた。

ある日、また電話をしてきた。
特に用もないが、寂しくて電話をしてきたのだと。
そして、お前は寂しくはないのか?と訊かれた。

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50年連れ添った夫に、先立たれた美代さん。
お互いが定年後には、田畑に勤しみ常に行動が一緒だった。
昼間は農作業に忙しくしていても、家に帰りひとりポツンとなると、寂しくて堪らなかったのかもしれない。

わたしの夫は病気で亡くなった。
余命宣告も受けていたので、辛い悲しいと思いながらもある意味では覚悟ができていた。
が、美代さんは違う。
誕生日のその日を、とても有意義に過ごした最後が突然死。
簡単には受け入れられなかったのだろう。


美代さんの認知症は、父の死がきっかけだったのかもしれない。
いつも一緒だった人が突然いなくなったのだから、それはかなりのショックだったはず。
でも、わたしは美代さんが泣いている姿を観たことがない。
人前で泣かなかっただけなのか、独りの時は泣いていたのかは分からないが、葬儀のときも泣いてはいなかった。


現在要介護3で、昨年の4月に特別養護老人ホームに入所。
それまでにも、わたしを自分の妹だと言うことがあったが、年末の面会では娘だということも認識できなくなっていた。

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        年末の面会時の写真

今は、寂しいと言う感情はあるのだろうか。
娘が会いに来てくれないと想うことがあるのだろか。(面会不可故)
独りで泣いていたりすることがあるのだろうか。

ガラス戸越し面会でも良い、まん延防止等重点措置が解除になったら面会予約を取ろう。
美代さんを好きではなかったわたしが、おかしなことに今は恋しく思っている。


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