2021.4.7(水)

母美代さん。アルツハイマー型認知症、要介護3。

短期記憶が続かなくなっている。

目の前に有る物が何であるかとか、どの様にして使うのかなどが、全く理解できなくなってきている。それまで普通にできていたことも、見事にできなくなっている。
これらに加え、ある時期の記憶が、すっぽりと消えてなくなってしまった。
その代わりに、それまで思い出すこともなかったような記憶が鮮明に蘇るようだ。

美代さんが結婚したのは、たぶん25~26歳の時。
結婚後は、姑・兄嫁の居る夫(父)の実家での暮らしになった。

ここまではとても鮮やかに憶えていたが、その後どこに引っ越しどのような暮らしをしていたのかが、きれいさっぱりと抜け落ちてしまった。
それでも、自分が産んだ子どもや孫が居ることは理解できている。
が、それもまちまちで、その孫たちが何処でどの様に暮らしているのかが、判らない。

何処にいるのか判る?と、訊いても「知らね」としか言わない。
何処にいるのか知らないと言いながら、帰る家はこの家だと言うこともあり、継ぎはぎの記憶になっている。

何処に居るのかが判らないのは、美代さん自身もだ。
住んでいるのが古河市ではなく、実家のある岩手だと言うようになったのは、年が明けてからだったか・・・。そこの所はあたしもうる覚えだが、昨年の秋頃から、急激に進行したように思っている。

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   昨日は寒かった にゃんズは大好きなストーブの前


昨日、次女サキとラインTELをした。
特養に入所させることに、些か罪悪感を持っているあたしだが、次女曰く、

「いいんじゃない。家に居たって動くこともないだろうし、歩きたがらないんだから、施設でボーっとして過ごすのは、祖母ちゃんには幸せなことかもよ」

確かに、デイサの無い日は日がな一日ボーっとしている。
そう、何かをするでもなしで、食べて寝ての繰り返しで、それでも外が気になる風で、ならばと外に誘うが「疲れる」とか「歩げね」と断られる。
テーブル席でコックリが続き、体勢的に疲れるだろうとベッドで休むようにと言うが、

「寝でね。目つぶってるだげだ。それに、布団で寝でばりいるど、身体なまるがらやめろって言われダ」

デイサービスで言われたようで、短気記憶が怪しくなっているのに、こういうことはしっかりと憶えている。不思議だよねぇ。

美代さんのこれから楽しみは何かと訊くと、言うことはいつも同じで「元気になって歩けるようになったら、畑仕事をしたい」

「おっかね」を連発し、歩くことを拒否しているのに、歩けるようになると信じている。
特養にお世話になると、車いす生活になるよと言うと「いがべな」(いいじゃない)と、言う。
本当は歩きたいのか、歩けるようになりたいのか、美代さんの想いはいづこ。

色いろなことを忘れ、できなくなっても、想いは畑仕事
その為にも歩けるようになりたい・・・。
これが美代さんの本音なのだろうが、現実として叶うことはない。

歩けるって、素晴らしいことなんだよ、美代さん。