2021.2.17(水)Ⅱ

認知症って、自由よね~(T_T)

美代さんは総入れ歯。
歯の土台部分の山が無くなっているので、噛む力が弱く、硬いものは食べられない。

あたしね、頑張っているのよ。
クタクタに煮込んだり、フードプロセッサーしたり。
で、パサパサで舌触りが悪そうなものは、あんかけにして飲み込み易くしたり。
桐ちゃんではないけれど、塩分・糖分控えめにして、とにかく気を遣っている。

時間と手間暇かけて作っても、その日の気分で半分以上も残される日がある。昨夜もそう。
もう、頭にきて「あんたの為にわざわざプロしたりあんかけにしているのよ!」て、怒鳴ってしまった。

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美代さんは、元々料理嫌い。
子どもの頃から、お弁当一つも作ってもらった記憶がない。
なんちゃら発表会や運動会のときのお重箱弁当は、いつも父の手作りだった。
料理好きの父との結婚で、随分と助かったんじゃない!

メニューを考えたり、あれこれ味付けを考えたりすること
が苦手(嫌い)と言っていた。
美代さん曰く、そう言うことをこちゃますと、言うらしい。
こちゃますのが嫌いなので、レパートリーも少なくいつも決まった料理で決まった味付け。
あたしはそんな母が嫌で仕方がなかった。
子どもができたらなるべく手を掛けて・・・な~んて思ったものだヮ。

昨夜は、特にブチ切れた。
壊れないものに、とにかく八つ当たりしてやった。
(布きんやプラスチック製のコップ等)

美代さんの目の前でお水の入ったコップを、ドーンと置いた瞬間に水がこぼれ、テーブルはおろか床まで水浸し。
自分がやったことにイライラし、

「これもあんたのせいよ!」

「悪がったなぁ、どうしても腹ちぇくて食べれねがった・・・」
(お腹いっぱい)

今朝、トイレに起きた美代さんは、ニコニコ顔で「おはよう」
その顔を観た途端に昨夜のイライラが蘇った。
イライラは今朝も治まらず、美代さんのご飯はチョー少なめに。
足りなかったらお替りするようにと言ったら、やっぱり足りずに二口三口をお茶碗に入れてやったけど。
あたしのイライラの原因が自分にあることなど、キレイさっぱりと忘れている美代さんは、怪訝な顔。
その顔を観ることにもイライラし、昨夜のことの顛末を話してやったけど、それさえも数分後には忘れてしまう。

想った。
どんなに手間暇かけても、出された物がなんであるかも判らない。
それならもう、市販の老人向けレトルト製品でも良いのではないか。
いやいや、それさえも勿体ない。だって、値段も結構するのよ。

昔から、ご飯・味噌汁・漬物の3点セットの食事だったのだから、原点回帰でもいんじゃない!て。
もう、手を掛けることをやめにして、取り敢えず食べたという実感がわく程度のもので済まそう。

そうだ、具沢山味噌汁!
味噌汁を出しても味噌汁と判らないのだから、お相撲さんのちゃんこ鍋みたいに、なんでもかんでも入れて煮込んでみよう。
それ一品で、それこそ「腹ちぇ」と想えるなら、それでいいんじゃない。

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           イメージです

ここ2~3日は頭痛が酷く、毎日鎮痛薬を飲んでいたけれど、もう、あれこれと考えて頭を悩ますことをやめよう。
あたしの血管が切れたら、それこそ共倒れだヮ。


高校の時、同級生がお味噌汁にウインナーを入れていると言っていた。
当時は、「エッ!」て、思ったけれど、最先端を行っていたのね。

今夜から、あたしは手抜きを実践する。
それでも、一応は手作り何だから。