2021.2.1(月)

12年前の今日、79歳の誕生日で旅立った父。
本来であれば、十三回忌法要は本日か少し前に済ますべきであったが、私のミスで来月の夫の命日の少し前にと、決まった。

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父は下戸で、タバコも一切喫わなかった。
その父の酔った姿を見たのは、あたしが保育園年長さんか、小学1年生辺りの頃。
その日は何かの飲み会だったのだろう。
へべれけに酔った父が、部屋の入り口で寝ころんでしまい、

「まや・・・ごめんや~、こったに酔っ払って、ごめんや~」

なぜあたしに謝ったのかは、幼いあたしには理解できなかった。
そして、この記憶は残っていても、今もってその理由は分からない。

酒は百薬の長と言う。
全く飲まないよりは、僅かずつでも飲んだ方が身体には善いと。

飲めない父が、そのことを気にして日本酒(ワンカップ)やビール、二口三口の量をコップに注いでいたことがあった。
何日か続いていたが、飲み慣れていない父にとっては薬ではなく、頭痛や胃の塩梅が悪くなったと言い、長続きはしなかった。

宴会に呼ばれても、つまらないと言うことが多かった。
自分以外の仲間は皆飲める。
会費制のときなどは、お酒が飲めないことで損をしていると言うことがあった。それでも、唄や踊りは好きだったので、場を盛り上げてくれるということで、皆様方には喜ばれるとも言っていた。

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       甘酒は飲めていたようです

完全甘党の父は、食後に必ずと言って良いほどリンゴなどの果物を食べていた。
歯周病のために、50歳そこそこで総入れ歯となったいたが、若い故に歯茎(土台)はしっかりとしていたので、固定された入歯で少しくらい硬い物でも楽に食べられていた。

・・・ねぇじいちゃん、美代さんはじいちゃんのこと生きていると思ってるよ。でね、会いに来てくれないから心配もしてる。夢枕に立って、美代さんを安心させてあげてよ・・・

あの世という所はどれほど済み良い所なのか、戻って来たという方はいらっしゃらないようで。

修行のためにこの世に生まれ落とされるという仏教の教え。
美代さんは、まだまだ修行が足りないのね。
その美代さんの介護をするあたしもまた、修行が足りないのね。

父の誕生日も命日も、すっかり忘れてしまった美代さん。
カレンダーにはマル印をつけ、ジイ・91歳と、記しています。
お仏壇には、草餅と道明寺の詰め合わせをお供えしましたが、果たして気付いてくれるのかしら。

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じいちゃん、あなたの亡くなり方は、俗にいう「ピンピンコロリ」に近かったね。
ねぇ、美代さんにもその逝き方を教えてあげて。
「もうそろそろ修行は終わり」と思ったら、迎えに来てあげてね。
それまでは、喧嘩しつつ・愚痴三昧でも、なんとかかんとか頑張るから。

あ、でも。
できれば冬や真夏のお迎えは控えて頂戴。
この時期は、葬儀や法要は大変なのよ。
そうね、じいちゃんみたいに美代さんの誕生日とかが理想だね。
わがまま娘でごめんね。

じいちゃん、91歳、おめでとう。