今日から2泊3日のショートステイの美代さんです。

昨日午後、度々の郷愁が出ました。
天気が良いので、これから家に行ってみたい・・・と。
家とは、岩手の美代さんの生家。

あたしは右から左を貫き通しました。
これに付き合っていたら、説明するのも大変ですからね。
「チョットそこまで」
と、行って来られる距離と時間ではありませんもの。
こういうことが、全く解からなくなって来るのが認知症なんですね。

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夜、着替える前に今日からのショートステイの話をしました。
なぜ、自分だけが泊まりに行かなければならないのかと、疑問をぶつけてきた美代さんに、ハッキリと言いました。

「毎日あなたの世話で、あたしの神経が休まる日がないのよ。2~3日でもいいからゆっくりしたいけど、あたしが泊まりでここを留守にしたら、何もできないあなたは一人では暮らせないでしょ?!だから、あなたにお泊りに出てもらうのよ」

納得してくれたのかは微妙でしたけれど、取り敢えずの説明でした。
そして、夜用尿とりパッドに交換しようとリハパンを下げた瞬間です。
おしっこがチョロチョロ。
体勢がズレていたのでシーツを汚し、当然リハパンもびっしょり。

あたしは半泣きでした。
毎日・ひっきりなしに、おしっこが漏れていることは解っていますが、

「どうして尿とりシートから外れるの!なんでパンツを下げる前にしてくれないの!」

大声で怒鳴ったところでどうにもならないことは解っています。
それでも、怒鳴らずにはいられませんでした。

「あなたのお股は赤ん坊と一緒だよね!」

ここまで言ってしまいましたが、美代さんは悪びれることもなく、ただ頷いているだけ。
その様子をみると、大声を出し蔑んでしまった自分が後ろめたく、又もや自己嫌悪。

今朝も、ショートステイに行くのだと説明をし、時間になるまで待っているようにと。
すると、なにを思ったのか今日は何曜日かと訊いてきました。
月曜日だと教えると、カレンダーを観て、

「そが、2日が」

「・・・違うよ」

「したら、9日が?カレンダーさリハビリ会議て、書いである」

そうです、先週はリハビリ会議でした。
美代さんはリハビリ会議が何処で行われたのかを憶えていて、9日ではないだろ?と。

短気記憶がなくなり、1週間前のことはおろか、今日何処へ行って来たのかも忘れるくせに、こういうことは何気に憶えているという、あたしにしたらかなり面倒くさい記憶力なのです。

「そうだよ、今日は9ではなくて16だよ。どうせ忘れるんだからいちいち訊かないでよ」

これも言ってはいけない言葉ですが、美代さんはめげません。
どうせ忘れるけれども、聞きたい・覚えたいという気持ちはあるんだ。だから、ちゃんと教えて欲しい。
認知症患者でも心はある。
あたしは、酷いことを言ったと後悔です。

ショートスティの迎えの車に乗り込んだ美代さん。
車の窓が開けられ、相談員さんが美代さんに話掛けました。

「娘さんにバイバイしたら」

美代さんは、訝し気に、

「一緒に行ぐのだど思ってらった」

相談員さんと運転手さんは「あははは」と。
あたしだったら躍起になり説明したでしょう。
でも、そんなことをするよりも、こうやって笑うのが一番なようです。

今日から明後日の夕方までは、とても静かに暮らせそうです。
聴こえてくるのはTVの音と、たまに鳴くにゃんズの声。
ご近所さんも、あたしの怒鳴り声がないことで、ホッとするでしょう。

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PS
ショートスティにから電話がありました。
持ち物に足りない物があるので、届けてほしいと。
歯医者の予約を入れていたので、道すがら届けましたが、
届けた際に、再度。

「薬の中に睡眠薬がありませんでしたけど、もう飲んでいないのですか?」

もう一度家に戻り、届けましたけど、あたしは、何をやっているのでしょうね。
しっかり確認したつもりだったのに、こんな失敗です。

疲れているの・・・
それとも、若年性認知症を疑った方が・・・

はぁ~、自分のこれからを心配している、にゃんズの母です。