作話。
いつの間にか、物語ができる。

一昨年だったかな・・・足が冷えると言うので、ボア付きの室内履きを買っています。
始めのうちは暖かくて良いものだと言い、履いてくれていましたが、歩くと滑ると言い出し履かなくなっていました。

昨日、押し入れから取り出し履いてみました。
いや~、なかなかGOODでしたよ☆
滑り止めがついているので、あたしには滑る感覚なかったのですが、何故に滑るとい出したのか・・・

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炬燵の手前に置いたままにしていたのですが、美代さんは気付かずにいたので、敢えて憶えているのかと訊いてみました。
とすると、

「なんだがみだごどあるな。オレ、履いでだが?デイがら貰ったものだじゃ」

見覚えがあり、履いていたような気もする・・・ここまでは当たっています。
でもね、デイから頂いたものではないのですよ。
あなたのために、わざわざ買ってきたのですよ。
あたしの言うことを拒否し、そこから話が始まるんですね。

デイで、皆様方も、もらっている。
たしか、夏にもらったもので、あったかくていいものだと、みんなで触りあいしたものだ。

夏に、ボアスリッパですか。
暑くて、靴下も履きたくないと言っていたよね。

「あたしが、あなた用に買ったのヨ」
こう言っても、間髪入れずに「貰ったものだ!」を連発。

「あのね、デイのお仲間何百人で貰ったと言い張っても、それはあたしが買ったの!間違いないことヨ」

この後あたしは自己嫌悪です。
黙って、「そうだね」と言うべきだったのでしょうね。

美代さんの頭の中では、美代さん流に話が作られます。
それが、全くのでたらめだったとしても、本人の中では正当化されるのです。

時々、情けなくなります。
母の為。
そう思いながらやって来たことが、全て否定されているような気になってしまいます。

見返りが欲しい訳ではありません。
ただ、納得してほしい。
それさえも許してもらえないのが、認知症。

ボアスリッパを履き、炬燵に入っている美代さんは背中が寒いと呟きました。
寒かったら、上に羽織ればいいのですが、動きたくないのでしょうね。
裏起毛ちゃんちゃんこを持ってきてくれるのを、ひたすら待っています。

あぁ~、
気を利かせて「はい、これを着て」と、言えれば好いのでしょうけれど、何だろう・・・無性に意地悪をしたくなります。
昨日デイから帰り、寒そうなので着せてあげたちゃんちゃんこが、いつの間にか自分で着たことになっていました。

風邪を引かれたら、困るのはあたし。
それが判っているのに、優しくできない。

作話に、上手に付き合う精神を持ちたいものですが、あたしはまだまだ未熟者。
いつかは、上手になるのでしょうか。