わが母美代さん。
就寝は、何もなければ午後8時。
最近は睡眠薬の効果で、朝までぐっすりが多くなってきています。

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さて、昨夜も午後8時に就寝。
パジャマに着替えさせ、夜間用尿取りパッドをあてがい、おやすみなさいと。
あたしは隣の居間でTVを観ながら、シンデレラ時刻から1時頃までは待機。

30分も経っていない辺りに、「まや」と、呼ぶ声が。
いや、TVの音かな?でも、間違いなく「まや」と。

引き戸を開け美代さんを観ると、布団を胸の辺りまで下げ、左腕を肩のラインまで上げていました。
そして、

「なぁ、こごで寝でいだ孫、いなぐなった。どごさ行ったがわがらねが?」

夢でも見たのでしょうか。
ここで怒鳴っても、本人には判らないと思い。

「2階で寝てます」

「ほれ、ボンズよ。玄関開げで、出で行ったらあぶねべ」

「大丈夫、ちゃんと鍵をかけているから。安心して寝てください」

ボンズと言うからには、孫ではなくてひ孫のハヤブサくんのこと。
因みに、美代さんはハヤブサくんと添い寝をしたことは、一度もありません。

美代さんは、昔から夢を沢山観る人でした。
「夢見が悪かったから、今日は注意をしなければ」などど言うことが、随分とありました。

あたしも、子どもの頃に同じ夢を何度も観ていましたが、今ではそのシチュエーションが頭に焼き付いています。

昨夜の美代さんの夢は、これまでにはなかった初めてのタイプです。
孫・ひ孫に会いたいと、常日頃から言っている美代さんの、潜在意識からの夢だったのでしょうか。

実家は、ここ借家とは違い廊下も長く広いです。
お盆帰省で解りましたが、実家住まいはもう無理なのです。
1㎝の段差でも怪しい足運びで、実家の段差は5㎝ほど。
手摺りのない玄関や廊下を歩くことは、困難そのもの。

歩くこともままならず、それどころか歩くことを拒否している美代さんが、郷愁とは言え今の状態で実家に行ったら、それこそ大騒ぎになること間違いなし。
それでも、孫・ひ孫に会いたいの気持ちで、あのような夢を観たのでしょうか。


今日は通所デイサービスの日。
〇〇里を温泉と思い込んでいる美代さんです。

「むがし、松川温泉さ行ったものだども、誰ど行ったっけ・・・とっちゃどではなくて・・・誰だっけがなぁ。名前、出でこね・・・そごど同じどごろだ」(お父ちゃん=美代さんの夫)

松川温泉。
岩手では有名な温泉郷ですが、あたしの記憶では玉川温泉で、家族で行ったのは一度限。
女湯・男湯があり、扉1枚の向こうは混浴になります。
若い・・・30代前半の頃でしたので、流石に混浴へは入れませんでしたが。(今でも無理です、笑)
※ 鍋釜食材持ち込みで、湯治も可でした。現在は解りませんが。

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松川温泉のことは記憶にあるが、誰と行ったのかは憶えていない。
それとも、デイサービスに誰かと行ったのかを憶えていないと言いたかったのか。
だから、とっちゃとではない。と、言ったのか。

認知症老人は語彙も少なくなり、何を話したいのかを察する必要があると、専門書にはあります。
でもねぇ、解からないものはわからないのですよ。

「今日は、迎えに来るのが?」

毎回来ています。来なかったことは一度もありません。
でも、忘れるのですよね。

昨夜の夢のことは、今朝は一言もありませんでした。
夢見が悪かった時は、必ずこんな夢を観たと言う美代さん。

あれは夢ではなく、もしかしたら幻覚だったのかもしれませんね。