パターン化した美代さんの睡眠。
昨日も、デイサから帰宅後唯々眠いと言いベッドへ入ったのが午後5時過ぎ。
8時頃に一度目を覚まし、「ユカ・サキは居るのか?まだ仕事から帰ってきていないのか?」と、言われた。
時計を見て「もうこんな時間だ、遅いな・・・」とも。
ここにはユカ・サキは住んではいない。
たぶん、実家に居るとの思い込みなのだろう。

「まだ帰っていないよ。それにそんなに遅い時間でもないから大丈夫だよ」

「そが、おそぐねのが・・・」

ご飯を食べるかと訊いたが、とにかく眠いから又寝ると言いそのまま就寝。
入歯洗浄も、夜間用尿とりパッドも付けていないが、また起きるだろうと思いそのままにした。

寝食忘れて仕事に取り組むとは、聞いたことがある。
人は、食べることと寝ること、究極、どちらを選択するのだろう。

飲まず食わずで1週間生きていた・・・という話は過去に聞いたことがあるが、1週間寝ずにいたら思考回路はたぶん狂ってしまうのだろうな。
でも、海外のどこぞの国かは忘れたが、もう何十年も寝ていないという老人がいたが、それと一般的な睡眠とは話が違うのだろう・・・たぶん。

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今朝9時頃に、普通に「おはよう」と言い起きてきた美代さん。
お腹が空いたとも言わずに台所の椅子へ腰かけ、あたしが片付け忘れていた広報を手に取り、しげしげと観ていた。
そして、何を思ったかメガネを取り出し中を開き読み始めていた。
書かれている内容など解るはずがないが、まぁ取り上げることでもないので放っておいた。

少し前までなら、朝起きたら何が何でもご飯を食べていた。
何はなくてもご飯。
ご飯を食べているときが、最高の幸せと言っていた美代さんだ。
その美代さんが、「ご飯」という言葉を口にせず、冷凍庫からアイスを取り出し食べ始めた。

いくら何でもアイスでは満たされないだろうと思い、卵焼きを作った。
一人2個として、4個を使いカニカマと刻みネギを入れ厚焼き卵にした。
美代さんの前へ「どうぞ」と差し出すと、

「この、黄色いのは何だ?・・・卵か?」

厚焼き卵はあたしの得意料理だ。
むすめ達のお弁当のおかずに、ほぼ毎日作っていた。
美代さんにも作ってあげたことがあるが、気に入らないと食べてもらえなかったことが多い。
厚焼き卵は、美代さんの中では卵焼きではなかったのだ。

美代さんが作る卵焼きは、フライパンに卵を流し入れ薄く延ばし、ひっくり返して出来上がり。
お皿に入れる際には、半分の半分になり形的には三角形。

厚焼き卵だと教え、食べてくれるか様子を観ていたが、なにを思ったか美代さんは、持っていたアイスの棒を使い食べようとしていた。
お箸を使うように言うと、解ってはいたが棒でも食べられるのではないかと、思ったと。
この考えは、クリアな人の考えなのか認知症の考えなのか・・・
時々あたしは解らなくなる。

卵焼きを完食し、更に棒アイスとチョココーンアイスを食べた。
都合3個、食べたことになる。
口の周りはチョコだらけ。
3個食べた記憶はなく、最後に食べたチョココーンアイスの記憶だけが残っていた。
ご飯を食べずとも、カロリー的には満たされているのかな・・・。

ご飯(米)が何よりのご馳走。
ご飯以外の物では、お腹はいっぱいにならない。
こう言い続けてきた美代さんが、ご飯を口にしない。
いや、「ご飯」という言葉さえも出ない。

これも、認知機能の低下故のことなのだろうか。
さて、夕飯までに「ご飯が食べたい」と、言ってくるのか。
今もまた、広報を観ている。

好きにさせておこう。