デイサービス施設長から言われた「穏やかな認知症」の母美代さん。
確かに暴力や暴言はない。(たまに、え?と、思うこともあるが)

世の中には、祖父母という存在がある。
あたしの祖父母は、生まれた時点で父方の祖母だけだった。
その祖母との想いでは、恥ずかしながら全くない。

残っている写真は数枚あるが、その写真を観ても前後の記憶が蘇ってくることはない。
それほど、祖母と一緒に過ごしたことがないのだ。

従兄弟が言う「年を取れば誰でも認知症になる」だが、年齢的な認知症と病気の認知症が違うことは、周知の事実なのに、何故未だに理解されないのか、むしゃくしゃすることがある。

そういうわたしとて、そのひとりだ。
老人がどういう生き物なのかを知らずに育ち、父がアルツハイマー型認知症になったとき、初めて専門書を購入した。
発症から3年ぐらいか、要支援のまま入浴中に心不全で他界。

父のアルツハイマー病を疑ったのは、バイク(原動機付自転車)での事故がきっかけ。
100%相手方の過失だったが、父の話を聞くと腑に落ちないことがあり、もしやと思い受診。
結果、アルツハイマー型認知症との診断だった。
この事故をきっかけとし、免許証の返納をした。
その後は自転車走行をすることになったが、当時は軽度で、自分の事はしっかりできていたし、今の美代さんほど手を煩わせることもなかった。

あたしの中では、父の記憶力についてが、確かに「あれっ」と思うことはあったが、美代さんのような症状になっていた記憶はない。
参考ブログ 亡き父との想い出Ⅰ
http://aya1205k.xyz/archives/10001874.html



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あたしには娘がふたり・孫がひとりいる。
美代さんの孫にあたる娘たちは、たまに帰省する際にしか進行の度合いを目にすることはないが、電話魔の美代さんとの会話で「おかしなことを話している」との、認識はあると言っている。

娘たちは、生まれた時から祖父母との同居。
老人がどういう生き物であるかは、理解してくれているはず。
その身近な老人の美代さんが、この先さらに進行していくことも、ある程度は理解済みだと思う。

美代さんが、孫の中で一番可愛いと言っている初孫のユカ。(内孫)
あたしが美代さんと仲が悪いことは当然知っている。

「おかぁ、なんでもっとばあちゃんに優しくできないの!」

こんなことをしょっちゅう言われてきたが、最近は美代さんとの電話での会話も煩わしく思うらしく、また後で掛けるからねと、そそくさと切ってしまうことが多い。
そして、

「おかぁも大変だね」

労い?と思える言葉が出始めている。

祖父母と暮らしたことがない子どもは、老人に対しての接し方が下手だと聞いたことがある。
正しくあたしのことだ。

孫のハヤブサくんは、あたしにとっては外孫だが、盆・正月・GWと年に3回は帰省している。
彼が成人となる頃、あたしは75歳。
それまで元気で、茶髪の化粧が濃い、派手な祖母ちゃんを貫き通したいと思っている。

あたしが75歳になる時、美代さんは102歳。
ひ孫のハヤブサくんを、忘れずにいるのだろうか。