最近は、ニュースやワイドショーでも、コロナ一辺倒ではなくなっているように思いますが、コロナという言葉に敏感になっている美代さんは、昨日もTVのワイドショーにくぎ付け。

小さなお子さんがマンションから転落したニュースに「可哀想に・・・」
煽り運転の事故のニュースに「なして、こったなごどするんだがなぁ・・・」
こんな感じで右から左とはいえ、聞く耳は持っているようです。
と、東京都のコロナ感染者数の話で、疑問に思ったことがあったようで、

「なぁ、このコロナは、あのコロナが?いづまであるのや?」

このコロナもあのコロナも同じコロナです(当たり前ですが)
ずっと騒がれ続けてきたコロナ。
美代さんの中では一旦収束していたようで、違うコロナのインプット。

「コロナはずっと続いているし、暫く終わらないよ」

なぜこんなに騒がれているのかも、いつ終息を迎えるのかも判らない。
難しく説明しても理解は無理だろうと思い、インフルエンザや肺炎を引き合いにし、特効薬が出ないうちはずっと続くんだよと。

「オレも肺炎になったども、しょぐよぐあるがらちゃんと治った。コロナも食べでいれば治るのでねのが?」

美代さんの肺炎は市中肺炎で、極めて弱い肺炎でした。
それでも38度以上の熱が出たり引いたりで、半月ほどの入院。
その間には嫌いな物は別として食欲があったことは微かに憶えているようで、食べていたから重症でも治った。そのように思っているのです。

特効薬のことよりも食べれば治るの考えは、爺様・婆様のこれまで生きてきた知恵というか、動物的感覚のようにも思います。

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いつものように、朝食が遅かった美代さん。
3時過ぎにお腹が空いたと言い出し、あたしが食べようと買っていたパンを観て、

「このパン、食べでもいいのが?」

普段は、パンはご飯に非ずでパンなどではお腹は満たされないと豪語しているのに、なんの気の迷いかパンを食べたいと言うのです(苦笑)
ピーナッツコッペパンでしたが、どうせ全部は食べないだろうと思い半分にして皿へ。
喉に詰まらせては大変と、お茶かジュースを飲むように言い聞かせ、自分で用意させました。
長く開けていると冷蔵庫はピーピー音が出ます。
筋力がなくなり、やっとのことでペットボトルを取り出すのですが、

「わがったがらなぐな、もう少しで取るがらな」

ピーピーと泣く冷蔵庫に語り掛けながら、よっこらせとやっとのことで取り出し、コップへ注ぎこんだまでは良かったのですが、まぁ仕舞いません。
TVを観ながら半分のパンを30分以上かけて食べ終わり、皿とコップは又もやそのままに。
自分の食べた食器は自分で流し台へ持って行くようにさせていますが、片付けない美代さんに一言。

「ねぇ、このお皿とコップいつ片付けるの?」

「は?オレのでね」

「いやいや、あなたパン食べたでしょ!ジュース飲んだでしょ!」

この後の美代さんの言い草が何とも。
自分は普段からパンは食べない人間だ、自分が食べる訳がない、と。
食べた・飲んだ記憶が全くなく、あんなに頑張って取り出したジュースの記憶もない。

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本当は言ってはいけないと思いつつも、冷蔵庫から取り出していた際の美代さんの口真似をしてみせると、いきなり大笑いで、

「アハハハ、オレそったなごど言ったてが、そういえば言ったような気もする。おめがら言われれば何となぐ思い出す」

TVを観ながらだったので、食べる方の意識が薄かったのかもしれません。
何となく思い出してくれたのかどうかは判りませんが、歩くことが美代さんの運動なので、この後しっかりと片付けさせました。

昨日に比べ、グッと気温も上昇です。
マスク熱中症に、お気お付けください。


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