今日の古河は、昨日に比べかなり寒いです。
予報では、夕方から雨となっていましたが、昼前辺りから落ちてきました。


レミニール錠(もの忘れの薬)を勝手にやめてから3週間にはなるかな。
何かが変わったかというと、正直言って判らない。
ただ、キツい言葉を言わなくなったような気がする。

頭に浮かんだ言葉が、思うように発せない。
呂律が回らない。
何をしていいのかが判らない。
何の順番からしていいのかが判らない。
張り紙をしても、読んでも、そこに何が書いてあったかをすぐに忘れる。
貼ってある場所も忘れる。
毎日同じことを繰り返していても、忘れる。

でも、忘れないことは食べること。
食べたいという意識は、なくならないのだろうか。

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かなり前のこと。
100歳を超えたおばあちゃんの話。
そのおばあちゃんは、ほぼ寝たきりで、2日寝て2日起きている・・・
そんな暮らし方だった様に記憶しているけれど。

寝たきりなので、起き上がることはない。
食事は、起きている日に家族がスプーンで口元に運ぶと食べる。
流動食だが、ちゃんとモグモグしていた。
目をつぶっているので、起きているのかさえも解らないが、
家族には起きていることが判っているとのことだった。

食べるということは本能で、
それがなくなってくると、死に近づくのかもしれない。

昨日、美代さんはお茶碗にご飯を盛り付けていた。
我が家では、毎日炊くわけではない。
夜に炊き、朝はチンして食べる(美代さんのみ)
残ったご飯は一膳ごとにラップし冷凍保存する。

毎回チンしているのに昨日はチンせずに食べようとしていた。
なぜ温めないのか訊くと、

「あっためねくても、あったがい」(まだ温かい)

「でも、いつもチンしているし、チンした方が美味しいと思うよ」

「わがってらども、早ぐ食べてのだ」

チンすることを忘れたのか、美代さんが言うように、
早く食べたくてチンしなかったのか、あたしには判らない。

あたしに言われ仕方なく温めようとしていたが、電子レンジのどこを
押していいのかを忘れたと言う。
そう、最近の美代さんはポツンと記憶が抜けるようなのだ。

こうしてああしてと教えても、すぐには理解できず、2度3度の繰り返し。
昨日も言ってやった。

「ねぇ、もう3回目だよ、これ以上訊いてきたら怒るよww」

笑いながら言ったけど、心の中では「いい加減にして!」

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介護には根気が必要だ。
いや、根気との闘いだ。そう言う方が合っていると思う。
本人は訊いてもすぐに忘れる。
忘れるから、同じことを訊いているとは思っていない。


その、忘れる頻度が増している。
薬をやめたせいなのだろうか。
でも、たとえ飲んでいたとしても大差はないのでは、とも、思う。
ならば、暴力的な言葉を発しなくなった分、善かった。
そう、思えばいいのかもしれない。

迎えのデイケアスタッフの前では、とても良い子ちゃん。
「はい、はい」素直に返事をしている。

同じことをあたしが言ったら、
「わがってらども、でぎね」(わかっているけど、できない)

雨なので、歩く人も疎らな遊歩道。
出歩かなければ、感染のリスクも減る。


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