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〇と教えたことが、脳みそでは△と認識し、口に出るときは×となる。
これが今の母美代さんです。

たった今やろうとしたことが、椅子から立ち上がった時には別のことが頭に浮かび、その浮かんだことをしようとしても、動いた時には更に別の行動になる。
同時進行が出来なくなっていることは確かだけれど、それとはまた別の行動となっている。

確実に進行している美代さん。
暴れたり、怒鳴ったりすることはないけれど、自分が出来ないことを指摘されると、言い方・教え方が悪いとあたしのせいになってしまう。

順を追って、こうだよ・ああだよと教え、やっと理解してくれたと思った次の瞬間には別のことをしている。
いい加減頭に来るので、ついつい大声になってしまうが、そんなときの美代さんは、

「そったにガミガミ言わなくても聞こえる!」

と、逆切れ。
あたしだって、好き好んで大声を出しているわけではない。

「耳は遠ぐねがら、聞こえる!」

確かに、耳の聞こえは悪くはないが、聞いたことが・聞こえたことが理解できていないのだから、どうしようもない。

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二言目には「おっかね」何をするにも「おっかね」
自分は意気地なしだから、仕方がないとうそぶく。

TVで、蛇を目の前にしたアイドルが怖がっている姿を観て「蛇のどごがこえってよ。オレはちっともこわぐね」(怖いってよ)

農作業中に出てきた蛇を、足で踏んずけたと得意げに話す美代さんだけど、あたしはその美代さんの行為の方が怖く感じる。

蛇をおっかなくない(怖くない)と言いながらも、歩くことを怖がっている。
意気地なしだから、一歩を踏み出すことが怖いと。
そう、ただただ転倒を怖がり、歩くことがままならなくなっている。
気持ちの問題とは言うけれど、正に美代さんはその通りで、しっかり歩けるのに怖さが先行してしまい足より先におっかねが口に出る。

叱咤激励・・・叱咤の方が多いかも。
でも、時と場合により激励もしている。

直球で言っても美代さんには通じない。
ならばカーブで・・・益々通じない(泣き)

ガミガミ言ってくれる人がいるだけでも幸せでしょ。
あなたは一人では生きられないのだから、あたしのようなズルい娘でもいないよりはマシでしょ。

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  写真は、以前に住んでいた集合住宅で写したものです

玄関外にあるニンニクのプランターに水やりが出来た美代さん。
そう、やればできるのです。
そして、
「このジョーロ、どごさしまうっけ?」

「洗面所!」


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