シワもシミもある、あたしの顔。
シミ隠しは化粧品で何とかなるが、しわ隠しは難しい。
おでこ・眉間・目尻・目の下・唇の上・ほうれい線と、しわだらけ。

母美代さんは86歳。
年齢の割にはシワ・シミが少なく、それが自慢でもあった。
東北・雪国生まれ育ちで、色白な素肌は娘のあたしでも羨む。

その美代さんが眉毛の下にできた大きなシミを気にし始め、
買ってあげたのがコンシーラー(シミ隠し化粧品)
使い方を教え、自分で塗っていました。

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下はアイブロウ。

ここ数ヶ月の間、コンシーラーを使う日が少なくなっていました。
理由は、面倒くさいのと忘れていること。

日曜日、引越しの支度で、美代さんも自分のメイクBOXを確認していました。
メイクBOX・・・100均で買ったピンクのカゴ。

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右端にあるのがコンシーラーで、このコンシーラーを手に取り、
クルクル回して出てきた部分をティッシュで拭きとりながら、

「なぁ、これは口紅が?色があがぐねがらなにがもわがらね
(赤くないから、何かも判らない)

シミを気にしていたので買ってあげた物だと説明。
暫く考えいましたが、思い出したようで、

「そういえば、使ってだな」

本当に思い出したのか、取り繕いなのかは定かでなしです。

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美代さんは食べること以外は、とにかく面倒になっているようで、
顔さえも洗わなくなりました。
あ、語弊があります。
全く洗わないのではなく「ぴちゃぴちゃと水をつけて撫でるだけ」
が、正しいですね。
洗面台の脇に、フェイスタオルをかけてあります。

「ねぇ、あなたの顔洗いタオルだけど、ボロボロになったから、そろそろ捨てるよ」

「オレ、顔洗わねがらタオルなんか使ってね」

使っていないというタオルですが、口すすぎの際には使っています。
顔洗いと言えばそれだけ、それ以外の用途で使っているということが浮かばない。
こういう時にこうやって使うもの・・・などと説明しなければ、察するこもできないのです。

「あぁ面倒くさい」と、思うあたしです。

「簡単な言い方で説明をする。とにかく分かりやすく」と、
専門書にはありますが、それを考える方も大変です。

「なぁ、プライドってなんだ?」TVを観ていて訊いてきました。

「自尊心。分かる?」

「じそんしん?なんのごどだ?」

・・・うぅ~、ホントにメンドクサイ・・・
「え~とね、自分が持ってる大切にしたい譲れない気持ち」


読んで字の如しで、自分を尊ぶことなのですが、それでもたぶん判らないと
思いましたので、こういう言い回しにしました。

元々から知らなかった言葉なのか、認知症となって忘れてしまったのか。
美代さんの頭の中を覗いてみたいです。

会話が成立したりしなかったり、時にとんでもないことを言ってきたり。
できないこと・忘れることも増え、
日々のバトルも加速して、キレるのはいつもあたしの方。

穏やかに接っすることって、難しいです。


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