デイケア・デイサービスのない日の食事は、自分でやらせます。
昨日朝の起床は9時半頃で、例の如くお仏壇挨拶も血圧測定もなしで
炊飯ジャーの蓋を開けた母美代さん。

食卓テーブルには、血圧を記すノートを出したまま。
測ろうとは思ったようですが・・・。
「ねぇ、ノート出してるけど測ったの?」

「なぬよ?」(何よ)

毎日同じことをしているのだから、測ったの?で基本は判るはずなのに、
今の美代さんは、血圧測定とまで言わなければ、何のことなのか判らない。

血圧のことだと判った美代さん。でも、ノートを出した記憶がないという。
「オレが出したってが・・・」

この後、朝食です。
美代さん用の食材は、冷蔵庫の美代さんコーナーに揃えてあります。
そのまま食べられるもの・チンするものなのですが、
どの様にして食べたらよいのかも、解らなくなってきています。
そして、見てもそれが何なのかが分からずに、取り敢えず
目にしたものを食べれば良い。
そんな感じです。

おかずは、おろし納豆とカニカマ4本を出していました。
もはや、レンジでチンさえもなし。
最近はレンジの使い方も、怪しげになりつつ日があります。

床に、カニカマの噛み残しが落ちていました。
筋力が弱まったのか、口に運ぶのが下手になってきていますし、
美代さんの場合、おちょぼ口のくせに、詰め込みすぎて、
両頬を大きく膨らませて(ハムスター状態)食べるので、
口からポロッと落ちてしまうことが、とても多くなっています。

床にカニカマが落ちていることを伝えると、
「カニカマって、何だ?」

「さっき食べたでしょ!これよ」

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昼食時、冷蔵庫から納豆のパックを持ってきた美代さん。
「これ、何だ?」

「え、これが何かホントに判らないの?」

「わがらねがら訊ぐのだ」

朝も食べた納豆である事を伝えると、
「やっぱりそうが、納豆だど思ったども、もしかしたら違うど思ってよ」

朝、納豆を食べた記憶があやふやで、二食同じものを食べる訳にはいかない
と、訊いたほうが早いと思ったそうです。


それにしてもです。
こういう考え方はできるのに、食材そのものが分からなくなるとは、
認知症の脳って、理解するのが大変です。

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今日はデイケア日。
お迎えの時間はいつもより30~40分ほど早い、8時40分とのこと。
「いつもより早いからね、今日は忙しいよ」

「8時40分だな!わがった。あどはトイレさ行ぐだげだ」

この後、3回ほど迎え時間を訊いてきました。

母の通所デイケアでは、毎回迎え時間が違います。
同じにしてしまうと、いつも早い方・遅い方と不公平になってしまうということらしいのです。
最近の迎え時間は、9時10~15分のことが多く、少々バタバタとした朝でした。

物の名前が出にくくなり、
「あ~、おもせぐね。なして出でこねんだが
(面白くない、出てこないのか)

目にした物が、何であるかも判らなくなる。
それでも、食べることだけは忘れません。


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