にゃんズの母(認知症と猫とわたし)

「老猫、桐ちゃん20歳(2023.7.14没)、青(せい)くん19歳。琴ちゃん4歳。黒ちゃん4歳。常くん4歳。連くん2歳」「わたし、お洒落大好き還暦過ぎたおんな」「母、91歳。認知症要介護5で、完全車椅子生活。地域密着型の特養に入所」 ねこ、お洒落、母の認知症と日々のあれこれについてを綴っています。 泣いて笑って、愚痴満載(苦笑) 今生は一度だけ、前向きに生きるためのブログです。

2019年11月

昭和8年生まれの、勿体ない精神 リハパンの行方

昨夜9時前のこと。

今日は何曜日だと聞いてきた美代さん。
あたしはすぐには教えません。
「今日、どこに行って来たっけ?」

美代さんは考えている風でしたが、出てきませんでした。
ならばと助け船。
「車椅子に乗ったよね?」

商業施設の一角にある歯科医院なのですが、入口から一番奥にあるため、予約時間に合わないと思い、ご自由にどうぞの車椅子を拝借。
「あ、そだ。〇〇〇さ行った」

「そだね。じゃ、車椅子でどこに行ったっけ?」
ここまでヒントを与えても、歯科医院に行ったことは出てこなかったので、ギブアップ。日曜日であることと歯医者で入歯調整をしてもらったことを教えました。

あんなに待ち焦がれた歯の調整ですが、車椅子に乗った記憶の方が強く、肝心の歯医者のことは忘れるのですね。
認知症の記憶は判らないことだらけです。

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今日は日曜日。明日は月曜日なのでデイケアだよと教えたのに、
「今日は木曜日だな・・・」

頭には入らなかったようでした。
そして、寝る前の夜間用パッド付け。
リハパンが少し汚れていましたが、朝取り替えるからいいやとのあたしの判断でそのままに。
その際の会話です。
「昼用のパッドをこまめに替えないから漏れるんだよ。明日の朝は新しいリハパンを穿くのよ」

「汚れでらが?オレさば見えね」

「しっかりと汚れてるでしょ。ちゃんと替えるのよ」

「わがった」

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今朝起こしにいくと着替えが終わっており、外した夜間用パッドが床に。
と、取り替えたはずのリハパンがありません。もしかしてそのまま?
「ねぇ、脱いだリハパンはどこ?」

美代さんはお股に手を当てここだ風。
「パッドじゃないよ、リハパンだよ。何で脱がなかったの?」

「汚れでねがった」(汚れていなかった)
あんなに取り替えるように言ったのに、やはり忘れるんですね。
と、言うよりも。
確かに忘れるのもありますが、美代さんの中では勿体ない精神が根付いているのです。
昭和8年生まれの勿体ない精神。

これまでにも、なぁ~ん回も言ってきていますが、一度で「うん」と言った試しがない。
ベッドの、陽が差しが入り込む辺りでの日干しは当たり前。
汚れた部分は素手で触らないと、乾いたかどうかの判断が付きませんが、
美代さんは平気で触り乾いたと言います。
あたしは・・・触れません。
その汚れたリハパンを交互に穿いて、いよいよもって自分の判断で捨てる。
幼い頃の貧乏生活で、ものを捨てるのは犯罪にも等しいのでしょう。

たとえ乾いたとしても、臭いはそのままです。
尿臭は、キツイいです。
嗅覚が鈍くなっている美代さんには、感じないようですが。

勿体ない精神は、時として厄介そのものです。
先週の半ば辺りにも同じような会話があり、その時は泣けて来ました。
涙がポロポロ落ちてくるのです。
「ねぇ、あたしを困らせて、泣かせて何が楽しいの?」

「わがった、おめの言うう通りにする」
な~んて言ってましたけど、言ったことも忘れているのでしょう。

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今日は11時からデイケアにて、3ヶ月に一度のリハビリ会議。
最近思うのは、会議をしたところでどうにかなるのか。
スタッフは、「色いろやっています、本人も頑張っています」
などと言ってくるけど、美代さんの様子を観ると一向に変わらない・・・
てか、悪くなっているような気がする。

現状維持。
悪くなっても、それなりに現状維持。
家族の想いは届かないようです。

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空回りする介護 「真に受けたのか?」と、言われて

美代さんの差し歯が抜けたのは、先週の木曜日。
今日、予約をしていた歯科医院へ。

当日は抜けた差し歯を持って来るように言われていましたが、
あたしはそのことをすっかり忘れていました。
医院に着いた時、差し歯を忘れてきたと美代さんに言われ、
そこで気付いたあたしです。

ならば、急いで取りに戻らなければ・・・。
ところが、ここで美代さん、
「今朝、持ってこようど思ってどごがさ置いだども、どごさ置いだが忘れだ」

あぁ~、この場合責められるのはあたしですが、取り敢えず戻って部屋の中を探してみました。
母が置いたかもしれないところを、くまなく探したのですが、ありませんでした。
仕方がありません、受付には事情を話し違う形での治療をしてもらうことに。

総入れ歯の差し歯が入っている部分がポツンと空いているので、衛生士さんが、その部分に何やら付けて、歯の形にしてくださいました。
差し歯の部分は土台が無いので穴のまま。
次回は
  • その穴を埋めて、そのまま入歯を使い続ける
  •   〃     新しく入歯を作る
  • 抜歯して、新しく入歯を作る
何れかになると思います。
との、ことでした。

家に帰り、差し歯を置いた場所を思い出そうとしていた美代さんですが、
「ま~ったぐ思い出せね、えさければ思い出せるど思ってらったども」
(家に帰れば)

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昨夜寝る前に美代さんの一言。
「明日、歯、入るがら、朝ご飯食べねで治してがら食べる」

今朝の美代さんは、しっかり食べていました。
それも、昨夜まであたしがしっかりと刻み食にし、噛まずに飲めるくらいまでにしていたのに、今朝食べたおかずは何も手を加えていない、硬いまま。

嫌味を言ってやりました。
「ねぇ、昨夜は朝は食べないって言ってたよね?」

「ん?真に受げだのが?」

・・・ムカ~っ・・・

これって認知症がある人の言葉?

そして、またまた。
歯が治った(?)途端に、
「おがゆば食べたぐね。なんにぢ間も食べだがら、早ぐ白いご飯食べて」

母の為。
噛むことが辛いと言っていた母の為。
プロをしたり、トロトロお粥にしたりは、全て母の為。

でも、本当にお腹空けば何でも食べるのです。
多少の硬さも気にならなずに食べるのです。

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空回り。
ひとりで勝手に空回り。

食事の世話から、下の世話。
加えて認知症。
虚しいです。
介護って、何なのでしょう。

長生きの太鼓判を押された美代さんです。
「線路は続くよどこまでも 君の行く道は果てしなく遠い」

あたしの介護は、まだまだ序の口なのでしょう。


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クリスマス電飾 可愛いものを見つけました

クリスマスにはまだまだ早いけど、可愛い電飾を見つけました。
某100円ショップ「Watts 」で購入のサンタさんの帽子の電飾。
金額は、300円でしたが。

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         電池は別売りです

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         サンタ帽子が光ります

昨年はリースのみを飾っていましたが、今年は某「ダイソー」で見つけた、白いポインセチアを先に買い、飾っていたのですが、ワッツで丁度良い電飾を見つけたので、併せて飾ってみました。

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飾りつけがイマイチ・イマニ・・・のような気がしますが、まぁこんなものでしょ。

単三電池2個が必要です。
ケースにスイッチが付いているので、電池の無駄にはなりません。
デイケア・デイサービス日の夕方、美代さんが帰ってくる辺りに、オンにする予定です。

子どもの頃、どこぞから生もみの木を父が持ってきてくれてました。
母美代さんは、イベントごとに疎く、めんどくさがりでしたので、電飾や色いろなオーナメントの飾り付けは、いつも父と妹の3人でしていました。

ある時期からは、生もみの木よりも、何度でも使えるプラスチック製の折り畳み式に替わり、電飾やオーナメントも買い足しキラキラ感は倍増していました。

ツリーを飾らなくなったのは、いつ頃からだったかしら・・・。
むすめ達が高校生くらいになった頃・・・。

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玄関に、ほんの少しの飾り付け。
たぶん、美代さんにとっては、どうでもいいことなのかもしれません。
なぜって、「飾ったのか?」とか「きれいだな」の一言もないのですから。

認知症だから・・・?
いいへ、昔からこんな人なのです。

クリスマスまで丁度1ヶ月。
ささやかですが、気分だけでも味わいましょ。


女性誌に載っていた、認知症になりやすい体型・BMI

昨日、美容室に行ってきました。
施術中に、女性誌をパラパラッと。

普段から雑誌を買うことがないあたし。
美容室で読む情報は、たま~に役に立ちます。

ちょ~っと、怖い記事が。
「認知症は、痩せている人の方がなりやすい」

これまでは肥満体型の方が糖尿病などを患い、認知症にもなりやすいとされていたが、ここ最近のデータでは、痩せている人でも糖尿病になり、認知症になる割合が多くなっている・・・みたいなことが載っていました。

BMI計算
体重÷身長÷身長で、30%以上のふくよかな人の方が、なりにくいのだそうです。

記事を読み終わり、
・・・マズい。あたしもたぶん、痩せてる方だ・・・

手の空いている美容師さんに電卓をお借りし、ポチッ・ポチッと、計算。
・・・あぁ~、だよね~、これはマズいわ。非常にマズい・・・
(ドラマ、同期のサクラ風)

元々、父親似の体型で太りにくい。
妊娠・出産で体重が落ち、更には夫の奔放な行いで、太る暇もなかった。

その夫は癌でガリガリに痩せ亡くなったが、申し訳なくもその後のあたしの体重は増えた。
そして今、美代さんとの同居で、夫が生きていた時よりも、はるかに落ちている。

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仕上げの際に、担当美容師のTさんにこの記事を見せると、
「仕方ないですよ、あたしもですから。それに、体質もありますからね」

「・・・そうですよね」

Tさんは、3人姉妹の末っ子。
脳梗塞で、半身麻痺のお母様と同居されているが、
そのお母様が、何か月か前に転倒され、今では歩くこともできずに車椅子生活で、最近は胃がんにも侵されていることが分かったと、仰っていた。
(現在は、リハビリ施設に入居されている)

「太っている人から見れば、太れないことなど贅沢な悩みと言われますが、当の本人は、それなりに悩んでいるんですけどね・・・」


仰る通りだ。
いくら食べても、必ず出る。(お食事中の方、失礼)
そして、体質や性格も相まって、太りたくても太れない。

痩せている人は先ずは、筋肉をつけると善いようですが、筋肉をつけようにも、筋肉に変わるぜい肉が無い。
(一部分にはしっかりついています。どこ?それは・・・お〇〇)
スポーツ選手が運動を辞めて太るのは、筋肉がぜい肉に変わるからだと聞いたことがあります。その逆で、ぜい肉が無ければ筋肉にもならない・・・の、ようです。

筋トレというと、スポーツジムを連想されるでしょうけれど、わざわざ通うまでもなく、ウォーキングから始めても筋肉に結び付くらしいです。

ウォーキング&ジョギングが趣味のあたしですが、母との同居で時間の使い方もかなり変わり、思い通りにはいかなくなっています。
まぁ、それも言い訳・自分次第でなんとでもなるでしょうね。

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食べることが大好きなあたし。
苦手なものはお肉の脂身くらい。
どうしても食べられないものは牡蠣(カキ)。
15年ほど前に生ガキにあたり、怖ろしい目に遭いました。
それ以来、カキフライさえも、未だに食べられません。

あたしが太るためには、穏やかな暮らし。
これが一番の様に思いますが、暫くは無理のようです。


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暇を持て余す老母、電話友達は個人情報なので・・・

電話魔。魔・魔・魔・魔・魔・魔・魔・魔~!
(ケンシロウの、ア~、タタタタタタタタ~・・・みたい。ww)

美代さんの電話魔ぶりは、何度も記してますが、今日も昼から大忙し。
パソコンデスクの後ろで、ポチ・ポチと音がします。
・・・ん?もしかしてヨッコさんに電話してる?・・・

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ヨッコさんは、金曜日はご近所さんとの寄り合いがある日。
ず~っと前から、金曜日には電話を掛けてこないで、と言われています。
「ねぇ、もしかしてヨッコさんに電話してるの?今日は金曜日だよ、
電話できない日だよ」


「あ?そが」

一旦は納得したような美代さん・・・でしたが。
ポチ・ポチ・・・
「あ、ヨッコが?」

「もしもし、今日は金曜日だがら、切るよ」
少々、怒った口調で、ピッ。

「あのさ、つい今しがた言ったばかりでしょ!金曜日は電話しちゃだめなの!!」

「ククク、アハハハ。そだ、はぁ忘れだじゃ」

「ねぇ、いい加減にしないと嫌われるよ」

「わがった、は、しねがら(もう、かけないから)

いやいやいや、ものの1分ですよ。
それに、金曜日は電話できない日である事を何度も教えています。
認知症って、ほ・ん・と・う・に、奥が深いです('A`|||)

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それでも誰かと話がしたい風なので、妹のソノコにかけることを勧めると、
「ソノコさ、かげがだ忘れだ」

電話のかけ方はヨッコさんにかけるのと同じです。
電話帳を開き、名前が出るまでカーソルを移動させ、名前が出たら、かけるボタンをポチッするだけ。

かけられないと言うので、手元であ~だ・こ~だ。
「もしもし、何してれ、元気が?デイねぇ日は暇でよ」(ない)

この後5分~10分の会話で、
、いい。声きげだがら切るじゃ」(もう、聞けたから)

電話を切った途端に美代さん。
「ひまだ~、はりえこねぇ・・・」(張り合いがない)

・・・なら、なんでもっと長く話さないの?・・・
「今度はユカにかけてみたら?」」


「あ、そだな」

あたし・ユカ・サキにはワンタッチボタンで繋がるので、簡単です。
それでもたまに、かけ方を忘れますが。
「あ、ユカが?寒がべゆぎ降ったってな?」
(寒いでしょ、雪が降ったらしいね)

雪情報は、ヨッコさんからです。
地元では、岩手山に7回降ると、里にも降ると言われています。
お正月に帰省することと、ハヤブサくんに会えることを楽しみしている・・・みたいな会話で数分。

やっとのこと落ち着いたようでしたが、
今度はこうへいちゃんのCDを掛けてほしいと。

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「い~い声だ~」

デイケア・デイサービスの無い日は、時間を持て余す美代さん。
そして、それに振り回される、あたし。


以前、母の電話友達を作ってあげたいとケアマネに相談したのですが、
電話番号は個人情報のため、家族の承諾が必要なので簡単には教えられない。
そして、認知症が故に、電話代が嵩むことも心配の要因であると、言われています。


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プロフィール
こんにちは、にゃんズの母と申します。 2009年に夫を亡くし、現在は独身の長女と5にゃんズとの7人暮らし。 人生も残り三分の一となり、イマを精一杯生きている60代です。
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