母美代さんは、
来月のお彼岸から先は、孫・ひ孫に囲まれての実家生活に入ります。
デイケアを辞めることも、
せっかく変更した住所も、元に戻すことになることを、確認しました。
意思は硬い。

ですが、
3月に住所変更をした際、今後はもう二度と「あっちで暮らす」なんてことを言わないようにと、約束したじゃない!(完全に忘れていますが)
毎回帰省の度に出る「あっちで暮らす」もう、ほとほと嫌になっています。

美代さんの認知症は穏やか。(たぶん)
でも、穏やかと思っていたのは、物忘れが激しくなり、思っていることや言いたいことも言えないためであって、決して穏やかではないと感じ始めました。

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① 「やる・できる」の自信はどこからきているの?

「あっちで暮らす」というときは、頭の中がクリアなときなのか、
それともダウンしているときなのか。判断が付きかねています。

退院してから、大好きな野菜(現在は大葉とむかご)への水やりは、一度もしていません。
段差のあるベランダへ出ようという気持ちが、失せているようです。

ここはペット可物件なので、各部屋ごとの段差は一切ないのですが、ベランダへは、11.5センチの段差。
にゃんズがいる為だけでこの物件にしたわけではなく、各部屋への段差がないことが、膝の痛みや足が上がらない美代さんの為との想いもあり、決めたのです。
2年前より膝の痛みも悪化している美代さん。
10センチの段差を超えることができない状態で、
段差だらけの、増改築51年の実家で暮らすことの意味が解っていません。

② むすめ達への負担
母親の面倒さえ看ない宣言をしているむすめ達が、認知症の祖母さまの面倒を看る?
3歳児の働く母親である次女のサキは猛反対。
独身で、気ままに暮らしている長女でさえ「無理」の返答。

そもそも、一緒に暮らしていた時に、
「おかぁ何とかして、あんたの親でしょ!」のSOSを挙げたのだから、
あれから2年も経ち症状が進行している状態で、それこそ今更何?でしょう。

長年住み慣れたわが家で、孫・ひ孫に囲まれての暮らし。
母の想いは解らなくもありませんが、それは元気な状態でのことで、
今の美代さんでは言葉は悪いのですが、敢えて「お荷物」

⓷ 穏やかな悪魔のささやき
自分の事は自分でする・できる・・・
孫たちには迷惑はかけない・・・
お喋り相手をしてくれるだけでいい・・・

穏やかであるかもしれない親の介護でさえ、嫌になっているあたし。
あたしのような想いは、むすめ達にはさせたくない。
でも、自分を悪者にもしたくない。
だから、「あなたはお荷物よ」などとは到底言えない。
なら、何て言う?
自分のことは自分でする発言をしている美代さんへ、何て言う?

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昨夜、帰省の話を出すと、
「ん?どごさ行ぐのよ。あ?家さ行ぐってが・・・」

あたしの、話の持っていきようで、何とかなる!のではないか。
そう、直前まで帰省の話を出さなければ、忘れてくれる!

ズルい娘の発想ですが、何とかしてみましょ。


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