母美代さん。

先週の火曜日に退院し、金曜日までは自宅でのんびりでした。
昨日からデイケア再開。
久し振りでどんな感じだったと訊くと、「辛かった」の返事。
何が辛かったのか?
身体の自由が利かなかったことと、スタッフさんの事を忘れていたことなそうな。


入院中の食事はお粥が主での、ほぼダイエット食に近い内容。
入院から2~3日は、熱のためか残すことが多かったのですが、熱が落ち着いてからは病院食は美味しくないと言いながらも、毎食ほぼ完食。

自宅に帰ってからの美代さんの食事の量が、これまでの半分~三分の二に。
食べないことは死を意味する。
・・・これってマズイ?病院食で胃が小さくなったの?・・・

筋力も認知機能も入院前に比べると恐ろしく低下している。
解ってはいたことだったけど、いざ目にすると今後が不安。

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室内歩行も杖が必需品で、すり足歩行は一層増している。
せめて、入院前のように杖無し歩行に戻ってくれたら・・・。

「歩く訓練しないと、いつまでたっても杖から卒業できないよ」

「オレもそう思ってら、ちゃんとあるぐ(歩く)

気持ちはあるらしいのですが、身体が言うことを利かない。
と、言うより、あたしからみればその気持ちさえも疑問。
居間の椅子にドカッと座り、梃子でも動かぬ様子。
・・・こんなものね・・・

これまでの高座椅子では、座面が低く今の身体の状態では厳しいので、少し楽そうなタイプを購入。
「この椅子はらぐだ~」(楽だ)

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楽な椅子に替えたことが仇になった・・・?

人間、一度楽を覚えると引き返せないことが多いですよね。
まぁ、これはこれとして受け入れて、室内歩行の訓練は強制的にさせてます。
このまま歩けなくなることだけは、避けたいですから。

心配していた食事量ですが、昨夜からいつもの食べること大好きは美代さんに戻りました。
退院前日の、担当医曰く、
「病院食はおいしくないですからね。退院後は好きなものをどんどん食べて筋力をつけるようにしてください」

そして退院日に看護師から言われたことがあると言っていた美代さん。
「オレは、いっぱい食べるがら、ながいぎするって医者が言ってだってよ」
(長生き)

長生きする。
健康での長生きならば、万々歳ですが、認知機能は確実に衰えていくわけで、これってどうなの?喜ばしいことなの?そんな風に思ってしまったあたしは、鬼娘様たちの仲間入りのような・・・いえ、もうとっくに仲間入りしています。

医師から太鼓判を押された美代さん。
でも、次の日には太鼓判を押されたことがすっかり飛んでいました。
「はぁ?オレそったなごど言ったってが?」

「あなたは100まで生きるのよ。そしてあたしの苦労も続くのよ」

「早ぐ治りて(認知症)」

美代さんは認知症は治ると思っています。
治らないと何度も説明しているのですが、それも飛んでしまうようです。
飛んでしまう方が善なのかもしれませんが。

19日間の入院で、体重減少は700gでしたが、いつもの食べること大好きな美代さんに戻り、体重もすぐに復活するでしょう。

長生きの太鼓判を押された美代さんとのバトルは、これからもず~っと続きます。
永遠ではないことは判っていても、気持ちは落ち込むズルい娘です。


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