今回の帰省の所要時間は、8時間30分。

母美代さん、86歳。
腰痛、変形性膝関節症、過活動膀胱・切迫性尿失禁、アルツハイマー型認知症。
これらで、要介護1。

渋滞時はトイレも込み合うので、水分補給は様子見。
そして、PAもトイレのみの所で済ませてました。
「トイレは大丈夫?」何度も訊きながらの運転、
「まだ出ない」の言葉を繰り返すので、2回で済ませ高速を降り、下道に入った途端に美代さん、
「おしっこ、出てでるども家までもうすぐだがら我慢する・・・」

パットとリハパンで、少々の漏れは大丈夫なはずなので、5分ほど我慢してもらい実家へ。
脱いだリハパンは、いつもに無い重みがありました。

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車での移動は、トイレタイムも大変時間を要します。
乗り降りだけでもかなりの時間がかかり、必ずしもトイレ近くに駐車できるとは限りません。
スロープがあれば少しは楽なのですが、階段ともなると膝への負担も大きくなり辛くなるのです。

トイレ回数が多くなると到着時間も遅くなるため、あたしに気を遣っていたようですが、走行中にリハパンから漏れたら、それこそ一大事。

美代さんが気を遣わなければならないこと、それは自分自身のことで、あたしには経験のない、過活動膀胱・切迫性尿失禁です。
そうそう、薬を止めたことでの変化は特になく、これまでと一緒です。
そして、美代さんは薬を飲んでいたことは憶えていましたが、それが病気だとは思わずに飲んでいたと。

道中、なぜ帰省したいのかを訊いてみたところ、孫・ひ孫の顔が観たい。
そして、「家」が観たい。と。

昨日は次女親子はキャンプで留守。(今日、午後3時過ぎの帰宅)
そして、今日から2日間は長女が留守。

美代さんにとってはいつまでも可愛い孫でも、家族ができたら生活が一変するのは当たり前。
独身の長女とて、友人との付き合いや仕事があるわけで、祖母ちゃんとベッタリとはいかない。

「家」が心配なのは解る。
亡き父と二人で建てた家が、自分が離れたことで荒れたりはしていないか・・・などと考え、確認のためにどうしても帰省したい。
そして、いざ帰省すると、雑草が目に留まる。
「草、なぬもかぬも多い。あの草全部取らねば帰れね」
(何でもかんでも?とってもの方が合っていると思う)
普段から腰が痛い、膝が痛いの生活で無理は禁物なのに、ここぞとばかりに動く。それも、杖なしで。
夕方・・・6時過ぎまで草取りに没頭し、
「あぁ~腰いで・・・無理するなて言われでるども、あの草見れば取らねわげにいがね・・・」(痛い)

実家に帰るといきなり張り切る美代さん。
でも・・・結局は家に執着しているということに他ならない。
使うことのない、夥しい数の寝具や食器。
捨てられない症候群の母にはどうしても処分できない。
断捨離も、草のようにできたらいいのにね。

いつかそう遠くない未来に、あたしの一存で処分するときがきっとくる。

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実家を離れ、縛られない生活19年目のあたしと、実家を選択したむすめ達そして、家に執着する美代さん。
この違いは何処に・・・何に在るのでしょう。

住所変更を済ませた今。
大好きな土いじりはできないが、デイケアに通いのんびりとした生活と、大好きな土いじりができ、可愛い孫むすめ達と暮らせるが、身の回りの世話をしてもらえない生活、どちらが自然な美代さんで居られるのか。

未だに解決できないあたしです。


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