昨日のことです。

いやーーー喋る喋る!

母美代さん。いつもの妹ヨッコさんとの電話。
そう言えば、先週の土曜日以後していない。5日ぶり。

美代さんとヨッコさんは12歳差。
母85歳・ヨッコさん73歳。一回り下なので干支は同じ「酉年」
「ニワトリは3ポ歩くと忘れる」と、美代さんは言っているが1時間半の会話の中で「さっきと同じ会話のような・・・」が何回あった?


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あたしに聴かれてマズイ内容ではなかったらしく、いつもは自室で電話するのだが、今日は寒いので居間での電話。

認知症は、直近の記憶は薄れ昔の記憶が鮮明によみがえるらしい。
12歳差の妹に、自分のこどもの頃の苦労話を聞かせ、悦に入っていた美代さん。

自慢にはならないが、母は小学校2年生までの教育しか受けていない。貧乏人の子沢山の長女に生まれ、幼い頃から一家の働き手として家系を支えてきたという。
10代後半の頃、1年分のお給金として父親から2,000円貰ったそうな。
当時の2,000円、今で換算したらいかほどになるのか。
(参考までにhttp://sirakawa.b.la9.jp/Coin/J077.htm

この2,000円、母の性格として簡単には使えない。こっそり仕舞っておいたらしいが、娘の性格を知っていた父親に、酒代がなくなり結局は巻き上げられた。

親が貧乏だから苦労した。良いことはひとつもなかった。怖い親父で、母親は何も言えず自分もいつもビクビクしていた。
だから、夫になる人には優しさを求めた。じっちゃんは優しい人で良かった。
(以前のブログに記しています。こちらからどうぞ)

オレは貧乏で歯の治療もできなかったから総入れ歯になってしまった。
デイケアで昼食の際、大きく口を開けて食べている人の歯を観ると銀歯。
羨ましい。今更貧乏だった親を恨んでも仕方ないが・・・。


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話がデイケアに移った。
94歳のおばあさんがいる。娘は看護師で、偶然にもお嫁さんも看護師。この二人の稼ぎが良いのでこのおばあさんは苦労知らずらしい。やっぱり金持ちは苦労しない。オレは95歳で一つしか違わないのに・・・。
ん?ちょっと待って、あなたの年って確か85歳よね?いつの間に10歳も年取った?単なる言い間違いとは思うけど、ヨッコさんさんからのツッコミもない・・・。

93歳、独り暮らしのおばあさんがいる。
このおばあさん、何があったのか知らないが、ガスが点かなくなった。だから、デイケアでのお風呂が幸せだ・・・と。
ガスが点かない。何故?お子さんはいらっしゃらないのか。
デイケアへの手続きは誰がしたの?市に委託したの?
母の話では要領を得ないが、今の母にはこういう考えに結び付くこともない。

母の根底にはいつでも貧乏の二文字があるようだ。
貧乏故にまともな教育を受けさせてもらえなかった。一理あるとは思う。
でも、あたしに言わせれば学ぶ気持ちがあるのなら、定年後にいくらでも学ぶことができたはず。
毎日配達される新聞の生活欄だけでも目を通す。それが嫌ならTV欄を観るだけでも読み書きはできたはず。
忙しいを言い訳として何もしなかったのは、美代さんあなただだよ。

「おめどはなすせば気もぢいい。ほがのやづらだど話しあわね。スッキリした」(おまえ=ヨッコさんと話すと気持ちが良い。他の人とは話が合わない)

娘夫婦とひと悶着あったのち、一人暮らしを謳歌しているヨッコさん。たぶん何度もこの話を聞いている。耳タコのはずだがよく我慢して聞いているものだと感心している。案外、右から左なのかもしれない。

見習うべきことかも・・・。


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