今日水曜日は母美代さんのデイケア日。

『鬼娘の介護日記』のあんず様ではありませんが、
ボーっとして過ごすことも、必要です。

毎週火曜日は、大手スーパー〇オンの火曜市。
根菜や、アボカド・パプリカなど、母美代さんの好きな野菜のバラ売りがありますので、朝の早いうちに買い出しに出かけます。(9時半頃)

そう、昨日の事です。
買い出しの日は、必要な食材は必ずメモにして持って行くのですが、
情けない話、書いても忘れることがあります。それに気づかずに買ったつもりで帰宅。冷蔵庫の前に広げて、

「アレッ?〇〇がない!」

みたいなことが、まぁまぁあります。

母美代さん。キャベツの千切りを買ってきてほしかったらしく、頼めばよかったと。
先週の日曜日に、トンカツを食べた際の、キャベツの千切りがよほど美味しかったとみえて、市販の袋入りを自分で購入。(脳裏に浮かぶ『誘うな』の言葉、ウゥー)

キャベツなら冷蔵庫に入っているので、自分で切るようにと、

「あんなに細ぐは切れね。ブツブツ」

あたしは、この件は頭の中からすっかりと抜けていました。

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夕方、もう一度買い物へ。店内に入って、

・・・そうだ、美代さんから何か頼まれていたんだ・・・

思い出せません。例の思い出し方法でもダメです。

仕方がないので、美代さんへ電話。
呼び出し音、15回。トイレ?と思い再度電話。出ない。少し経ってから再再度の電話。やはり出ない。
ピンときました。
部屋に置きっぱなしで、居間でTVを観てる。間違いない。聞こえるはずがない。何のための携帯ヨ。
持ち運べるから携帯なのでしょ。と思いつつ自分の記憶が飛んだことは棚の上。

帰って、何度も電話を掛けたのに何故出なかったかを問うと、案の定。

「電話?部屋にある。聞こえながった。どれよ」
開いて確認していましたが、

「おめがら、来てるな」
当たり前です。3度も掛けているのですから。

「ねぇ、携帯は持ち運ぶから携帯なのよ。美代さんは膝が痛むからすぐには部屋へ行けないでしょ。頼むから傍に置くようにしてよね」

「わがった。で、何の用だったんだ?」

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 (イメージです。母はガラケーらくらくホン)


ここからが恐ろしい・・・。

「午前中頼まれた物って何だっけ?」

母は、午前中のあたしとの会話を、すらすらと言えました。

「キャベツは冷蔵庫にある。自分で切れと言われた。
あんなに細くは切れない」


あたし・・・思い出しました。確かに母の言った通りの会話です。
午前中の会話をまんま憶えていた母と、言われて思い出したあたし。
これは、もしかしてあたしの方が分が悪い?

「あ、そうだったね」
誤魔化しました。そして落ち込みました。


認知症の母と暮らすようになり、時にあたしの方が危ないと思うことが、
何度もあります。

飛んだ記憶は何処へ行き。そして、どの様に戻ってくるのでしょう。


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