母、美代さんは『要介護1』
アルツハイマー型認知症&変形性膝関節症そして腰痛。

会話をせず、黙って腰かけていれば認知症だとは気づかれないでしょう。
(頭髪もお洒落ですし笑)


最近、『昔の人が使っていた言葉』というものをちょくちょく口にするのです。
(昔の人➡美代さんの親世代)

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あたしも田舎生まれの田舎育ち。40年間親元にいたのですから
そこそこの方言、訛りは聞き取れますし理解も出来ますが、
本当に訳の分からない、聞いたことがない言葉を使うのです

独り言が始まり
「・・・ククク、ヘヘヘ、あははは!」

また始まったと思い、何がおかしく、何を言っているのか尋ねると、
「ヘヘヘ、オレもむがしはわがらねがった。でもよ、何でだが、今は、わがるし出でくるのじゃ」

理解不能・・・元々分からなかった言葉が今の年齢になって分かるようになった・・・
と、すると、あたしも20~30年後には分かるようになり、使うようになる。
いやぁ~、ならないでしょう。

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計算ができなくなった。
病院の予約時間が10時30分。15分前に家を出ることを伝えると、

「ん?、したら20分が?25分が?

(30−15の計算ができない)

一度に二つのことができなくなった。(以前からの症状だが最近特に目立つ)
トイレ使用後、水を流す。電気を消す。ドアを閉める。これらのどれかが欠ける。

元の場所へ戻すことができなくなった。
まぁ、しばらく出しっぱなしの状態なので、いい加減仕舞うように言うと

「今やろうと思ってだ」

できるだけ、自分の意思で行動してほしいと思っているので、ギリギリまで言わないようにはしているが、とにかく『忘れる』ことが多くなってきている。

それは、言い訳や言い繕いの言葉にも表れている。
今日の洗濯物に、下着が無かったので訊いてみた。

「替えの下着は枕元に出してあるども、汚れでいないがら出さねのだ」

下着と、靴下は毎日出すようと言ってるので、忘れたのかと再度訊く。

「忘れではいない。汚れでいながらだ」

『出し忘れた』ことを認めようとはしない。


あたしは、母がどこま分かっていて、
    どこから分からないのかが判らない



認知症の人に対して、「忘れたんでしょ」と言うのは良くないことだということはわかっている。
根気強く、何度も繰り返して導くようにするのが正解なのでしょう。
でも、ついつい言ってしまう。

あたしの心の中には『悪魔』が棲みついているようだ。

その悪魔が時々囁く「早く解放されたい・・・」