にゃんズの母(しがらみと生きる)

「老猫、桐ちゃん20歳(2023.7.14没)、青(せい)くん18歳。琴ちゃん・常くん3歳」「わたし、お洒落大好き還暦過ぎたおんな」「母、90歳。認知症要介護5で、完全車椅子生活。地域密着型の特養に入所」 ねこ、お洒落、母の認知症と日々のあれこれについてを綴っています。 泣いて笑って、愚痴満載(苦笑) 今生は一度だけ、前向きに生きるためのブログです。

これって、介護ロスなの?

2021.5.15(土)

GWを岩手の実家で過ごして居たあたし。
最高気温が21度くらいの日や、15~16度くらいにしかならない日と、涼しい日々を過ごして居た。

昨日の古河は、30度近くあったのかな・・・室内の温度計は30度を超え、岩手との温度差に蒸し暑さを感じて居た。
今日現在の室温は26度で、暑くもなく寒くもなく丁度良い。


母美代さんを半強制的に特別養護老人ホームに入所させ、一昨日初めての面会を終えた。
思いの外元気で、友達もできたようで安心・・・と言うか、何だろう複雑な感じ。

「帰りたい」と言わないことを、スタッフさんが気にしていた。
そして、そのことに少々の違和感を感じている様子が伺えた。

本当にホームに馴染んで、居心地が良くて帰りたいと言わないのか。
それとも、あたしと暮らしていた時が苦痛で、今更同居は嫌だと思ってのことなのか。

デイサービスの施設長が仰っていたことを受け入れたい気持ちはあるが、面会時で本音を聞き出せなかったことが心残りだ。
仮に家に戻りたいと言われても、更に歩けなくなった美代さんを、以前の様に在宅介護できるかと訊かれたら、答えはNO。アマノジャクだね・・・

DSC_1316

実家から帰って来て、毎日何をしたらよいのかと、時間の使い方が判らなくなっている。
朝食を食べないあたしだが、美代さんの分は用意していたし、晩ご飯では必ずお味噌汁を用意していた。
一人になり、味噌汁を作らなくなり、栄養のことも考えなくなった。
取り敢えずお腹が満たされれば・・・そんな感じで過ぎて行く。


なんで嫌いな母親と同居しなきゃならないの!
なんで認知症になんてなったの!
介護なんて面倒くさい・したくない。
毎日そんな風に想っていたけれど、いざ手が離れるとあの慌ただしい毎日が、懐かしくというか愛おしくさえ思ってしまう。

介護ロス症候群・・・とまではいかないにしろ、それに近い状態になっているような気がする。


美代さんには友達が・・・と言うか、話し相手ができた。
いや、デイサービスに通所していた頃から、話し相手はいたはず。
会話がかみ合わなくても、それなりに楽しんでいたと想う。

さて、あたしはどうだ・・・どうしよう。
次女サキが専門学校を卒業し岩手に戻り、さぁこれからは夫婦二人で、喧嘩しながらも楽しくやっていこう。老後は岩手で、夫婦二人で苦手な畑仕事に勤しもう。
そんな風に想っていたのに、夫はガンで他界。

あたしは、身近に話し相手が・恋人以上夫婦未満の人がほしいのかもしれない。
一緒にご飯を食べ一緒に出掛けたり、何か共通の趣味を持ちそれを楽しむ。
でも、決して束縛はしない・されない。
そんな相手がほしいのかもしれない。
こんな勝手なことを考えながら、ボーっとして一日が過ぎて行く。

コロナでなければ、お酒好きあたしのこと、居酒屋に行き飲み友達の一人くらいはできたかもしれない。まぁ、それも夢の世界ね。

今夜は、久しぶりにお味噌汁を作ろうかな。
少しずつ、前向きに進んでいかなければね。

PS
小学校5年生の時の担任から頂いた言葉が忘れられません。

「前向きの姿勢で力いっぱい進もう」



親は子どもに迷惑をかけたいとは思っていない・・・

2021.5.14(金)

特養面会からの帰り、先月まで通所していたデイサービスの、支払いのために立ち寄った。
面会からの帰りで、特養でも穏やかな様子で思いの外馴染んでいたこと・写真を撮ってきたことを伝え、お見せした。

「あぁ~、いつもの美代さんですね。ここでもそうでしたよ。誰も美代さんの事をとやかく言う人はいませんでしたよ

帰りたと言わないことと、何故特養に入ることになったのかを理解していたことを伝えると、

「親は、子どもに迷惑をかけたいとは思っていません」

施設長のお母様は85歳でお亡くなりになられたそうですが、ずっと言っていたことがあったそうです。

~自分の事ができなくなったら、その時は施設に入るべきで、生き仏(生きている人)が一番大事。生きている人に迷惑をかけないようにすること。生きている人の人生を大切にすること~

特養に入所することになったことを伝えた際に「お互いの為に正しい選択だと思います。これからはご自分のことをお考え下さい」このように連絡帳に返事をしてくださったが、この言葉は亡きお母様から受けた言葉だったのかと、改めて心に沁みました。

DSC_1307

家での美代さんは、あたしに対して言いたいことを言っていた。
それは、親子だからなのでしょうね。

特養に入所し2週間とちょっとで、友達ができたと言ってはいたが、本音で言い合えているのかは疑問。
認知症同士の会話は、噛み合わない話が続くこともある。
それでも、聞いてくれている人がいることで安心するのかもしれない。

在宅介護中には、美代さんが話したいときには「後でね」とか「今は忙しいから」と、遠ざけていた。
右から左でも、「うんうん」と、聞いているフリができたら善かったのかもしれないが、あたしにはそんな余裕はなかった。

離れることはお互いの為。
強制的に入れたことを、後悔したこともあった。
いや、今でも正解なのかと時々想う。

「穏やかなままで、100歳まで生きてくれると思います」

「100歳・・・そうですね~」

お世話になったことのお礼を述べて、デイサービスを後にした。


親離れ・子離れ。
美代さんは若い頃に両親を亡くした。
親子の絆というものを、強く思っていたのだろうか。


特養入所の母に面会 思いの外馴染んでいた

2021.513(木)

母美代さんが入所している特養へ、面会に行ってきました。
ガラス越し面会で、電話を使っての会話。
車椅子に乗せられ、あたしの顔を観ても表情一つ変えなかった。

「美代さん、あたしのこと、解かる?」

「わがるさ、まやだ。しばらぐ会えねがったども、なしてだ?」

「今はコロナだからね。コロナがなくなったら、何度も会いに来られるからね」

「そが」

入所させたその日にも、入所のことなど聴いていないと言っていたので、「どうして入れたんだ!」とか、「帰りたい」などと、言われるのではないかと、少々ひやひやしていましたが、家に居るときと代わりのない、いつもの美代さんでした。

「寒くない?ちゃんと寝られている?ご飯は食べている?痛い所はない?友達はできた?」

一度に訊いても聞き取れないので、これらのことを順番に訊いてみました。

ズボンが短く足首が出ていたので、下ズボンを穿いていなことが判り、寒くないかと訊くと、自分から脱ぎたいと言ったのではなく、誰かに脱がされたと。
施設内は冷暖房完備で季節感は解らないと思い、天気の良い日に脱がすように頼んでいたので、スタッフの配慮だと納得。
ひざ掛けを持たせたので、掛ける日もあると言っていた。

夜は熟睡できているようで、何より。

ご飯については、一番の悩みの種だったけれど、美味しく頂いているとのこと、これも何より。

膝の痛みがあると言っていたが、これについては家に居た時からなので致し方なし。上手にお付き合いしていくしかないね。

友達はできたそうで、男性も女性もいると。
部屋に入って話すこともあると言っていたので、そんなに親しくなったのかと少し複雑な心境(苦笑)

一番聞きたかったこと。
それは、帰りたいと思っているかということで、恐る恐る訊いてみたが、特養での暮らしに満足していると言っていた。
部屋からは田んぼが見え、農業の話をできる人はいないが、田んぼを観ながら世間話をしていると言っていた。

入所前には田んぼの見えない部屋に入居することになっていたが、こちらの特養を選んだ決め手は、周りを田んぼに囲まれていることで、土と共に生きた来た美代さんにとっては、サイコーの環境に思えたから。
そのことを強く押し出し、あたしの希望で田んぼが見える部屋に移して頂けた。


美代さんとの会話を終え、スタッフさんと話すことができた。
美代さんが居るフロアーは、比較的穏やかな人が多く話しやすい環境なのだそう。
山形出身の方がいらっしゃるそうで、「方言と言うか・・・お互いが判る会話をしていらっしゃいますよ」と。
男の友人とは、たまたまショートステイが隣のフロアーで、そこに居た人と話ができたのだそうで、お喋りができる環境であることも、何よりです。

「初めの頃は小食でしたが、この頃は沢山食べていますよ。そして、とにかく穏やかで手の掛からない方です。母の日に贈られたカーネーションは娘さんからだと理解していました。それから、一番は、帰りたいと言わないことです。これには驚いていますし、なぜ入所することになったのかを理解されています」

美代さんには「歩けなくなってきたので、家での暮らしは厳しくなってきたから」と、話していたが、このことを理解し「家に居ると危ないから」と、スタッフに話ているそうだ。

在宅介護の時は傾眠が多かったが、入所後はそれもなくなり、話をしていることが多いとのことで、話好きの美代さんにとっては、良い環境なのだと思った。

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本来なら、ドアを開けての面会はできないが、写真を撮るのでその時だけ開けて下さった。
もちろん、会話はしていない。
入所者は、普段からマスクはしていないのだそう。

友達と仲良くすること。何かがあったらスタッフにちゃんと言うように。
この二つをしっかりと伝えた。

帰りの際、あたしはバイバイをしたが美代さんはそのことに気付かずに、そのままスーッと行ってしまい、何だか拍子抜け。
面会中は、笑顔がなく淡々としていたが、寂しいとか帰りたいという言葉が出なかったことに、取り敢えず安堵した。

月に2回の面会が許可されているので、次回の面会は、月末の予定を申し込んできた。

PS
この施設に来たことがあるのか?知っているのか?
こんなことを言われました。

岩手みやげのお菓子ですが、渡すことができました。
おやつの時間に出してくださるとのことでした。



プロフィール
こんにちは、にゃんズの母と申します。 2001年、念願の実家脱出に成功。 2009年、最愛?の夫と死別。 以後、気ままな一人暮らし。 2017年、軽度認知症の母との生活が始まり、 介護と思しきバトルの日々でございます。 動物大好き、特に猫。 酒とお洒落を愛する、普通?の「おんな」でございます。
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